「営業事務は難しそう」「未経験で始めて、家庭と両立できる?」と、応募を迷っていませんか。
私が初めて派遣で働いた仕事は、大手メーカーの営業事務でした。当時は30代で新婚、事務の仕事は未経験。働き始める前は不安でしたが、その職場では担当する仕事がはっきりしていて、周りと協力しながら進められました。
ただし、同じ営業事務でも、入力中心の仕事と、お客さまや社内との調整が多い仕事では負担が違います。職種名だけで「簡単」「残業が少ない」と判断せず、担当する範囲と勤務条件を確かめることが大切です。私の体験と、求人を見るときの確認点を分けて紹介します。
営業事務は営業活動を支える仕事。担当範囲は職場で違う
営業事務は、営業担当者の活動を事務面から支える仕事です。厚生労働省の職業情報提供サイトでは、資料・見積書の作成や顧客対応などが挙げられています。具体的な担当業務は、会社の規模や事業内容で異なります。
求人で見かける業務には、次のようなものがあります。すべてを一人で担当するとは限りません。
- 注文内容の入力や発注の手配
- 見積書・請求書などの書類作成
- 在庫や納期の確認、関係部署への連絡
- 顧客からの電話・メールへの対応
- 売上データの集計、営業資料の準備
出典:厚生労働省 job tag「営業事務」(2026年10月21日確認)
一般事務との違いは「難しさ」だけで比べない
営業事務は営業活動の支援に関わる点が特徴ですが、一般事務と業務が重なることもあります。「一般事務なら簡単」「営業事務なら必ず専門性が高い」という分け方では、自分に合うか判断できません。
例えば「受発注業務」と書かれていても、決まった内容を入力するのか、欠品時の納期調整まで担当するのかで、必要な対応が変わります。求人票に書かれた言葉を、その職場で行う具体的な作業に置き換えて確認しましょう。
私が事務未経験から営業事務で働いた体験
私が働いていたのは埼玉県の職場で、当時の時給は1,400円でした。これは過去の一つの勤務経験で、現在の相場を示す金額ではありません。
働く前は「この時給なら仕事も大変なのでは」と考えていました。実際には、その職場では日々の仕事が明確で、私は想像していたより取り組みやすいと感じました。営業担当者や他部署とやり取りしながら仕事を進め、人を支える仕事の面白さも感じました。
私の場合は定時で帰れて、サービス残業もありませんでした。同じ部署には子育て中の方もいました。ただ、これは私がいた職場の話です。営業事務であれば同じ働き方ができるとは限りません。
事務経験がなくても働き始められたことは、自信につながりました。一方で、私の経験だけから「未経験でも誰でも採用される」「子育て中なら営業事務が向いている」とまではいえません。これから探す方には、仕事内容と教えてもらえる体制を一緒に見てほしいと思います。
未経験で探すなら、必要な操作と教わる範囲を確認する
「未経験OK」は何の経験が不要なのか
求人の「未経験OK」が、事務全般の経験がなくてもよいという意味なのか、事務経験は必要で営業事務だけ未経験でもよいという意味なのか、募集内容を確認します。業界の経験が不要という場合もあるため、わからなければ派遣会社に聞きましょう。
応募条件に資格の指定がなければ、まず実際に求められる経験・操作を見ます。資格がないだけで諦める必要はありませんが、資格不要という言葉を「準備もスキルもいらない」と受け取らないことが大切です。
Excelは「使える」だけで終わらせない
「Excelを使います」と聞いたら、既存の表への入力なのか、関数の修正や集計表の作成まで含むのかを確かめます。ピボットテーブルやPowerPointを使うかどうかも、仕事ごとの確認事項です。すべての営業事務で同じ操作が必要なわけではありません。
自分の現状も、「入力と合計はできる」「関数は練習中」のように具体的に伝えます。できない操作をできると答えるより、就業前に準備する範囲を相談した方が、働き始めてからの行き違いを減らせます。
練習を始める方は、派遣のスキルチェックに向けた練習方法も参考にしてください。
接客などの経験も、仕事の動作に置き換えて伝える
事務経験がなくても、過去の仕事で行っていたことを整理してみましょう。例えば接客なら、相手の話を聞く、用件を確認する、担当者へ引き継ぐといった経験が考えられます。これは説明の例なので、自分が実際にしていた業務だけを伝えてください。
入社直後に教えてくれる人、引き継ぎの期間、マニュアルの有無も確認します。「わからないときに誰に聞けるか」が具体的になると、未経験で始める際の不安を整理しやすくなります。
家庭との両立は、終業時刻と急な対応を具体的に確認
家庭の予定がある場合は、「残業少なめ」という表現だけで判断せず、自分が対応できる時間と照らし合わせます。月全体の残業時間だけでなく、いつ発生するかも確認したい点です。
- 受注の締め時刻と、終業直前に入った注文の扱い
- 月末・月初などに仕事が集中するか、その日の退社時刻の目安
- 急ぎの依頼が重なったとき、優先順位を決める人
- 子どもの体調不良などで休む場合の連絡先と引き継ぎ方法
- 担当者が休んだときに対応する人がいるか
これらは応募先に確認するための例で、どの職場にも同じ体制があるという意味ではありません。自分が退社する必要のある時刻や対応できない曜日は、派遣会社へ早めに伝えましょう。無理に「いつでも大丈夫」と答えてしまうと、就業後に困ることがあります。
在宅勤務の記載がある場合も、出社頻度、開始時期、電話対応、研修期間の勤務場所を確認します。在宅であれば勤務時間中に自由に家事や育児ができる、という前提では選ばないようにしましょう。
時給は古い相場や職種名だけで決めず、条件をそろえて比べる
私が働いていた当時の時給を、そのまま今の求人選びの基準にはできません。また、営業事務なら一般事務より必ず高いとも限りません。
同じ地域で、勤務時間や必要な経験が近い求人を比べます。そのうえで、交通費の支給条件、契約上の所定労働時間、実際に働ける日数などを確認しましょう。時給が高くても、必要な調整業務や残業に対応できなければ、長く続けるのは難しくなります。
求人を探す会社の選び方は、派遣会社を比較するときの確認ポイントにまとめています。会社の知名度だけで決めず、希望地域・職種・時間帯の求人と相談方法を見てください。
応募前に派遣会社へ聞いておきたいこと
「営業事務が初めてなので、次の点を確認したいです」と伝え、求人票だけでわからない部分を相談してみましょう。
- 受発注は入力中心ですか。納期調整や顧客への説明も担当しますか。
- 電話の用件と件数の目安はどのくらいですか。困ったときに代わってもらえますか。
- Excelなどで実際に使う操作は何ですか。今の経験で応募条件に合いますか。
- 引き継ぎ期間と、就業後に質問できる相手を教えてください。
- 終業前の急ぎの依頼や繁忙日の残業はありますか。希望の退社時刻で対応できますか。
一度にすべての回答が得られなければ、未確認の点として残し、仕事を引き受けるか判断する前に確認します。
私にとって営業事務は、未経験から事務の仕事を知るきっかけになりました。これから探す方も、年齢や家庭の状況だけで可能性を決めつけず、できること・教わる必要があること・譲れない条件を整理して、合う仕事を探してみてください。



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