「今のパートを辞めたいけれど、人手不足で言い出しにくい」「次は派遣も考えているが、何から始めればよいか分からない」と悩むこともあると思います。
派遣を選択肢にする場合も、今の仕事の退職手続きと、次の求人の条件確認は分けて進めることが大切です。派遣に登録すればすぐ仕事が決まる、時給が上がれば必ず手取りも増えるとは限りません。
私は結婚後に仕事と生活の両立に悩み、友人の勧めで派遣を始めました。ただし、そのとき私が変えたのは正社員の仕事で、パートから派遣へ移った本人の体験ではありません。派遣で働いた経験をもとに、仕事を変える前の確認点をまとめます。
パートを辞めたい理由を、次の仕事の条件に置き換える
まず、今の仕事で何が負担なのかを整理します。「派遣なら全部解決する」と考える前に、変えたい条件が次の求人ではどうなっているかを確認しましょう。
- 人間関係:相談先、仕事の分担、一人で過ごせる休憩環境など
- シフト:働ける曜日・時間、決定時期、変更のルールなど
- 収入:時給だけでなく、勤務日数、交通費、給与の支払日など
- 仕事量:担当範囲、繁忙日、残業、教わる体制など
今の勤務先で時間や業務を調整できる可能性があるなら、それも選択肢です。職場を変える場合は、変えたいことと、今の仕事でも助かっていることを両方メモしておくと比較しやすくなります。
人手不足でも、後任が見つかるまで必ず辞められないわけではない
退職の考え方は、パート・派遣という呼び名だけでなく、雇用契約に期間の定めがあるかどうかで異なります。今の雇用契約書や就業規則で、期間と退職手続きを確認してください。
厚生労働省は、期間の定めのない契約では、「後任を連れてこないと退職を認めない」といった条件があっても、退職の申し入れ後2週間で契約を終了できると説明しています。一方、有期契約の途中退職は、やむを得ない事由がなければ原則としてできないとも説明しています。
すべてのケースを一律に「2週間で辞めてよい」「契約が終わるまで絶対に辞められない」と判断しないでください。契約や個別の事情、合意なども関わります。手続きや日程に困ったら、総合労働相談コーナーなどの窓口で相談する方法もあります。
引き継ぎを考えて余裕を持って伝えることと、後任の確保を自分一人の責任として抱えることは別です。次の勤務先にも、実際に働き始められる日を正確に伝えましょう。
参考:厚生労働省・退職のFAQ
派遣へ変える前に、直接雇用のパートと具体的に比べる
雇用主と相談窓口の違いを知る
直接雇用のパートは勤務先と雇用契約を結びます。派遣では雇用主が派遣会社となり、派遣先で仕事の指示を受けます。「派遣パート」という言葉は、短時間・少ない日数の派遣を指して使われることがありますが、誰でも希望する時間の仕事に就ける制度の名称ではありません。
派遣会社にも仕事や条件を相談できる点は、選ぶ理由になり得ます。一方、実際に仕事を進める派遣先とのやり取りも必要です。仕組みの違いはパートと派遣の比較で確認できます。
時短・週数日の求人は、地域と時期によって違う
例えばテンプスタッフは、時短や週4日以内などの条件で求人を探せると案内しています。ただし、希望に合う仕事の有無は時期や地域によって異なり、仕事の紹介や開始時期が保証されるわけではありません。
「勤務時間応相談」の表示があっても、自分の希望時刻で必ず契約できるとは限りません。送迎や家庭の予定があるなら、出勤できる日と、職場を出る必要がある時刻を具体的に伝えます。
私は育休から復帰したとき、保育園の送迎に合わせて退勤を30分早めてもらえた経験があります。子どもの生活や自分の時間にも余裕ができましたが、当時の職場での個別の対応です。別の求人でも同じように調整できるとは限りません。
時給ではなく、働ける日数と手元に残る額を比べる
派遣とパートの時給を、古い相場で一律に比べることはできません。今の勤務先と気になる求人それぞれで、次の項目を確認しましょう。
- 時給と、休憩を除いて給与が支払われる勤務時間
- 1か月・年間に働く日数と、祝日や会社休業日の扱い
- 交通費、保険料・税金などの控除、保育にかかる費用
- 有給休暇の残りと、転職後の付与条件
雇用主が変わる転職では、前の勤務先の有給休暇が当然に引き継がれるとは考えないでください。収入の見積もりは派遣の年収・手取り、扶養を希望する場合は扶養内で働く条件で詳しく確認できます。
仕事探し・退職・就業開始の日程をつなげて考える
在職中に登録・相談する場合
今の仕事を続けながら、求人を見たり、派遣会社へ希望条件を相談したりする方法があります。登録や連絡に対応できる時間を確保し、勤務中の私用や勤務先の端末利用など、職場のルールにも注意しましょう。
オンライン入力で進める登録や、WEB・電話で面談できる会社もあります。退職日がまだ決まっていない場合はその状態を伝え、勤務開始日を約束する前に確認します。
退職日と開始日を調整する
次の仕事の条件が固まってきたら、現在の契約・退職手続きと、新しい仕事の開始日を照らし合わせます。「来月にはきっと働ける」と決めつけず、収入が入らない期間ができる可能性も考えておきましょう。
有給休暇の消化中も前の勤務先に在籍しています。新しい仕事をその期間に始めたい場合は、就業規則や保険の手続きなどの確認が必要です。前の勤務先と新しい雇用主の双方へ、在籍期間や就業開始の希望を伝えて確認してください。
派遣の登録から就業開始までの準備は、派遣はいつから働けるかで整理しています。
派遣に変えても、契約や人間関係の確認は必要
私が働いた職場には、一人で昼休みを過ごせるなど、距離感が自分に合っていたところもありました。ただ、派遣なら人間関係が必ずあっさりしている、気遣いが不要ということではありません。
また、派遣もすべて3か月更新ではなく、初めの数か月が自由に辞められるお試し期間というわけでもありません。雇用契約の期間と更新条件、困ったときの相談先を確認しましょう。
同じ派遣先の組織単位で働く期間制限や例外もあります。詳しい制度は派遣の3年ルールにまとめています。大手に登録する、複数人の部署を選ぶだけで長期安定が保証されるものではありません。
私が子どもの急病で休んだとき、周囲に仕事をフォローしてもらえた経験もあります。助けられましたが、求人選びでは「主婦が多いから大丈夫」と推測するより、休むときの連絡や業務を引き継ぐ体制を聞くことが大切です。
まずは、今の仕事と比較できる情報を集める
今のパートに悩んでいるとき、すぐに辞めるか我慢し続けるかの二択だけで考えなくてもよいと思います。改善できる条件を確認しながら、次の求人や相談先の情報を集めることもできます。
派遣会社を比べたい方は、私が利用した派遣会社3社の比較へ。テンプスタッフに相談したい方は、登録手順と面談付き登録のガイドで準備を確認できます。
制度・サービスの確認日:2026年10月22日。体験談は筆者が当時働いた職場での例です。現在の求人・契約条件は個別に確認してください。
主な確認先:テンプスタッフ・仕事探しFAQ、厚生労働省・退職のFAQ。



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